Q:自衛官はお給料が多いと聞いたことがあるけれど、本当はどのくらいもらっているの?
A:あまり接する事がない自衛官のお給料については謎に包まれているようなイメージがありますよね。
はっきり言いますと、自衛官は国家公務員なのでお給料は安定していると言えます。
任務に危険が伴うという点や、体力的な問題で定年退職の時期が55歳と普通のサラリーマンに比べて早いので、他の公務員に比べても比較的年収は高くなります。
採用された時点での一般的なお給料は平均して約15万円、一部の「幹部候補生」と言われる人は約21万円で、年2回の賞与と年1回の昇格があり、階級が上がればお給料も高くなっていきます。
年収にして300万~500万というところでしょう。
階級別で言うと、
- 一番上の階級である「将官」になると年収は1千万円以上
- その下である「左官」の定年間際の年収が800万円前後
- その下である「尉官」の定年間際の年収が700万円前後
- その下である「下士官」の定年間際の年収が600万~650万
となります。
月々のお給料は一般企業の新入社員と変わりませんが、自衛官ならではの手当てがプラスされる事で高くなります。
例えば「残業手当」「夜勤手当」「単身赴任手当」「扶養手当」などは一般の企業などでもつきますが、自衛官の場合は
- 飛行に対して支給される「飛行手当」
- 落下傘での訓練を行うと支給される「落下傘隊員手当」
- 被災地に派遣されると支給される「災害派遣等手当」
など多くの手当があるので、その分お給料も上がります。
またある特定の地域に勤務している自衛官のみに支給される「地域手当」というのもあり、これは地域によって変動がありますが、一番多くもらえるのは「1級地」と呼ばれる所に勤務した場合で、その額は「月のお給料×18%」と割増しになります。
※具体的には朝霞、練馬、十条、市ヶ谷、三宿、目黒、用賀、東京地本が1級地になります
また企業では大卒で入った方がお給料が高いという傾向にありますが、自衛隊の場合学力はお給料には関係ありません。
その代わり「入隊区分」によって金額の差があります。
入隊区分とは大きく分けて
- 自衛官候補生
- 一般曹候補生
- 一般幹部候補生
- 防衛大学校卒者
に分けられますが、この中でお給料が高くなるのが、初めから幹部自衛官としての教育を受ける一般幹部候補生・防衛大学校卒者です。
もちろん他の入隊区分からでも試験を受ければ幹部になれますが、スタートが遅い分お給料にも差が出てくるでしょう。
経済的な事で言えば自衛官の生活は安定しているので結婚しても十分にやっていけますし、専業主婦になりたいという方にはピッタリかもしれませんね。