Q.自衛官の仕事はハードなイメージがあるけど、何歳で定年退職するの?
A.自衛隊は身体が資本の任務が多い事を考慮して「若年定年制」及び「任期制」という制度が設けられています。
一般の公務員よりも若い年齢で退職する制度で、幹部でも1佐を除いては55歳が定年となり、2・3曹になると53歳が定年となります。
2年又は3年の期間を区切って任用する制度で、一番下の階級である「士」の多くにこの制度が採用されています。
任期が終わった時点で昇進試験が行われますが、それに合格できない場合は何年勤務してもお給料が上がらないので、退職していく人も多いようです。
この2つの制度によって多くの自衛官は50歳半ば、20歳半ばで退職することになります。
一般の公務員の定年年齢は60歳なので、自衛隊はそれよりも5年は早く定年する事になります。
しかしその差を埋めるために「若年定年退職者給付金」という制度が設けられ、年金をもらうまでの間に一時金が支給されます。
例えば55歳で定年退職した場合、一般公務員の定年年齢である60歳までにあと5年ありますよね。
この差の年数に300万円をかけた金額が支給されるので、5年間×300万円で合計1500万円支給される事になります。
中には退職後に再就職を希望して仕事を始める人もいますが、もちろんその場合も再就職先からの収入によって額は違いますが支給はされます。
自衛隊内には退職する自衛官に再就職を斡旋してくれる「就職救護室」という所があり、定年時期が近づくとお世話になる人もいます。
一般企業にはなかなか無い部署なので、これは再就職先を探すのに有利と言えますね。
再就職先として多いのは、警備業界や建設業界、運転手などですが、自衛官は在職中に資格を多く取るので、再就職する際に便利でもあります。
例えば運転免許なら普通自動車に加えて大型、大型特殊など、取得していれば活躍できる場も広がるでしょう。
また、そのような資格がタダで取れるという事も自衛隊ならではの特権とも言えます。
体力的にも精神的にもハードな仕事である自衛官の定年は、他の公務員や企業よりは早いですが、だからと言って損をしている訳ではない事を充分に理解しておきましょう。